
ニキビはオイリー肌の人にできるイメージがありますよね。しかし実は、乾燥肌の人もニキビはできやすいのです。
ニキビのできるきっかけは、毛穴の詰まりです。毛穴まわりの角質が分厚くなり、毛穴がふさがれてしまうと、常に分泌していた皮脂が毛穴の中に詰まってしまいます。お肌にいつも居るアクネ菌は、その詰まった皮脂をエサにして、異常に増殖し、炎症を起こしてしまいます。
オイリー肌の人は皮脂が大量に出るので、常にアクネ菌が繁殖しやすい肌環境にあります。ちょっと毛穴がつまっただけで、すぐニキビができてしまいます。乾燥肌の人は、乾燥しているからこそ毛穴が詰まりやすい状態になるのです。
乾燥肌とは、お肌の表面である角質層の水分が少ない肌のことを言います。お肌のうるおいを守る「セラミド」という成分が少ないため、体内の水分が角質層にあまりとどまらず、そのまま蒸発してしまいます。
角質層の水分量が減ると、細胞のみずみずしさが失われ、カラカラになっていきます。
乾燥した角質層はもろく、はがれやすいボロボロの状態です。乾燥してお肌が白い粉をふいてしまうことがあると思いますが、それは、角質層がはがれたものです。
外部からのちょっとした刺激にも弱くなってしまっため、角質はお肌を守ろうとして厚くなります。毛穴まわりの角質も、例外なく分厚くなるので、それによって毛穴がどんどんせまくなります。こうなってしまっては、わずかな皮脂でも毛穴がつまりやすく、いつニキビができてもおかしくない状態です。乾燥肌もオイリー肌も、実は同じように毛穴に皮脂が詰まることがニキビの原因だったのです。
まとめると、乾燥ニキビはこのような手順でできてしまいます。
上記からもわかったように、乾燥ニキビを防ぐためには、まず乾燥肌を改善することが重要なポイントです。乾燥肌の原因は、皮脂の不足ではなく、セラミドの不足です。
セラミドは、角質層の中にあり、細胞と細胞の間の水分や油分を保つ役割をしています。実験的に人の肌からセラミドを奪ってみたところ、なんとお肌の水分量が80%も低下したそうです。
セラミドは、毎日つくられるものではありません。お肌のターンオーバー周期に合わせて、4週間かけて細胞の中で熟成されるものです。一度セラミドを奪ってしまうと、回復するのに時間がかかるので、なるべくセラミドを奪わないようなスキンケアを心がけましょう。
特に注意が必要なのはクレンジングです。クレンジング剤に含まれる界面活性剤は、セラミドを奪ってしまいます。オイルクレンジングやリキッドクレンジングは、落とす力が強力なタイプのクレンジングなので、なるべく避けましょう。肌に負担の少ないクリームタイプがおすすめです。
また、クレンジング剤をしばらく肌に塗っていると、どんどんセラミドが奪われてしまいます。皮膚科医によると、なるべくクレンジングにかける時間を短くし、約40秒以内で済ませると良いそうです。
いかがでしたか?
「ニキビができるから、自分はオイリー肌だと思っていた」という人が結構いるのではないでしょうか。まずは、自分の肌タイプを見極めて、肌に合ったスキンケアをしたいですね。