女子大生ライターのあやかです。日本では見える毛を処理するのは一般的で、特に脇はほとんどの女性がツルツルにしています。ところがお隣中国では、脇のムダ毛は剃らない人が圧倒的に多いんです。
私は中3~高1のころ、父の転勤で上海に住んでいました。ある日、まだ上海での遊び場所をたくさん知らなかった私を友人が市内の大型屋外プールに連れて行ってくれることに。
初めての上海でのプールに終始ウキウキだった私は、大はしゃぎで屋外の流れるプールに向かいました。流れるプールで友人とプカプカしていると、すぐ近くに中国人の女性グループが遊んでいました。その時、ふと目についたのは何か「黒いもの」。
よく見るとそれは太陽の下でかなり目立っていた、女性グループのワキ毛だったのです!しかも、おばさんじゃなくて、細くて可愛い水着を着たいかにもお洒落な20代の女の子たち。
よく見るとグループ全員がワキ毛を生やしています。他にも、水着を着ているのにワキ毛はそのままな女性がたくさんいましたが、誰もあまり気にしていないようでした。
2009~2014年に上海に留学していたYさん(28歳・営業)も、中国人のムダ毛を目撃したことがあるそうです。「街でかわいい!と思う女性がいても、近くから見るとヒゲが生えてて引いた」とYさん。また、「大学では階段状の教室で前に座った女の子のうなじが処理されていないのを見て、講義中に気になってしまった」こともあるそうです。「特に夏は街でタンクトップの女性を見かけることが多くて、処理されていないワキや腕が露出しているから目のやり場に困った」そう。
ところが日系企業がたくさん進出している上海で日本人と一緒に働く人や、駐在の日本人顧客向けの仕事をする人については、「そういう日本人と関わりの深い女性は、みんな日本人と同じように顔・ワキなどのムダ毛処理もしていた」そうです。
また、「中国ではメイクをしないで街に出かける女性を多く見かけるので、化粧をしないからムダ毛も気にならないのでは」とも。確かに鏡を見ることが少なければ、あえて気にすることもないのかもしれません。
一般的に当時の中国では、「ムダ毛は処理するもの」という認識が少なかったようです。ムダ毛を処理するともっと濃く太い毛が生えてくるから、カミソリで肌を傷つけてしまったら大変だからと、ムダ毛の処理に対してむしろマイナスなイメージを持っていたり、そう言って親に止められることが多いようです。
Yさんも以前Yahoo!知恵袋のような中国版のQ&Aサイトで、顔や体の毛を処理してもいいかという女性からの質問に対し、多くの人が「毛を剃ると太くなる」と答えていたのを見たそう。中国ではムダ毛は処理しないのが一般的だったようです。
ところが、最近は中国人女性のムダ毛処理に対する考え方も変わりつつあります。日本ではムダ毛の処理をしていて凄いという感覚から、いつのまにかムダ毛処理は当たり前で、ムダ毛は見られたら恥ずかしいものだというように考え方に変化がありましたが、雑誌やTV、インターネットなどからそのような海外、特に隣国の日本や韓国の影響を受け、中国でも女性の間にムダ毛処理の認識が高まっているそうです。
そして特に都心部の女性の間でカミソリや電気シェーバーでの自己処理が普及しつつあるそうで、中国の高所得層をターゲットに、立地の良い都市部には日本の大手脱毛専用サロンなども多く出店しています。